豆腐天国の江戸時代
江戸時代後期。庶民に親しまれているおかずのランキングが、相撲の番付を模して出版されました。東方は魚料理、西方が精進料理で、その西方のトップ、つまり大関に座に堂々抜擢さたのが「八杯豆腐」という豆腐料理でした。
作り方は、水(出汁)6、酒1、しょうゆ1(合計で8杯)を煮立てた中に、短冊に切ったお豆腐を入れ、片栗でとろみをつけて大根おろしでいただく料理です。安くて簡単で美味しい、庶民の料理の代表だったのです。
このように江戸時代の中期以降はまさに豆腐天国。1782年には「豆腐百珍」という料理本が出版され、大ベストセラーになりました。網羅された豆腐料理が何と230種類。続編も刊行されたといいますから、豆腐は日本人にとって、なくては生きていけないくらいの食材だったわけです。
この「豆腐百珍」は、タイシの日光工場に本物が展示されていますので、工場見学を兼ねてぜひ確かめに来てください。
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